型枠を組立て、コンクリートの流し込み(打設といいます)が出来るまでの形を作る 『型枠大工』、コンクリート打設完了後に、解体~撤去を行う 『型枠解体工』と呼ばれる職種に分かれます。現場での安全・工程を潤滑に行っていく為に、上記のような、各職熟練工による分業制となっています。ちなみに、建築工事現場において、このような分業制で工事を進めていく職種は、『型枠工事』のみとなっています。
型枠工事の流れ(加工⇒組立⇒解体)、仕事内容を写真を添付して説明していきます。
加工場にて、材料の加工を行い、現場へ入るための段取りを行います。
現場ではまず、型枠を組立てる(建込み)の為に、トランシット(測量機械)を利用して、床の上に墨出し・敷桟(土台作り)を行います。
他職種との工程調整を行った後、材料を搬入し型枠の建込みを開始していきます。
柱・壁・梁(横架材)・スラブ(床材)の組立を完了させれば、他職種(鉄筋工など)にバトンタッチです。
最後に、点検・仕舞を行い、コンクリート打設となります。大工も立会い(相番)を行います。
打設の翌日(又はコンクリートの強度の発現後)から、解体工にて型枠の解体~撤去を行います。
解体完了後の、躯体の出来栄え(精度など)のチェックをします。
次工程となる仕上げ業者がスムーズに作業に入れる為に行うものです。
高層の建物になれば、上記の1~6を繰り返し行います。
最後は、型枠解体工が材料の搬出を行い、現場作業完了となります。
以上で、型枠工事が完了となり、建物の基盤となる『躯体』と呼ばれる物が完成です。
この躯体を基に仕上げ工事を行っていき、毎日日常に見られる建物が完成していきます。
通常の型枠工事では、上記のようなベニヤ板と云われる木材の合板を使用するのですが、建物の外壁等で、木目調等の模様を表面に出す場合に『杉板化粧型枠』 や 『発泡化粧型枠』 等を施工する場合があります。